始の棲家 リノベーション工事 竣工
絶好の写真日和。
現場見学会に来ていただき、その次の日に早速お話をお伺いしました。
その時もこの海辺を走って、ワクワクしながら走ったことが思い出されます。
長年、暮らされてきた家のリノベーションの話で、寒かったり、暗かったり、たくさんの問題点が出てきました。
それでも、思い入れのある住まい。
なんとか蘇るようにと、施主様といろんな方向から話し合ってきました。
現場に入ると、清水工務店さんを含め、また大工さん、業者さんと一緒に創り上げてきた現場。
さて、ご案内しましょう。
外観は、ファサードを中心に新しく工事しました。
まずは、玄関です。
少し大きめの玄関、家のバランス的には適度な大きさながら、どうしても冬寒かったり、夏は暑かったりと、風除室的な可動間仕切りができればと考えました。
内部間仕切り開口時。
引き戸で仕切ることで、普段の動線では邪魔にならず、必要な時に玄関と居室を間仕切ることができます。
廊下はあるものの、引き戸を有効活用することによって、さっきの玄関の可動間仕切りと、収納の引き戸にして、居室の中に取り込みました。
以前は、和室二間になっており、道路側には掃き出し窓。この窓は腰窓に、そして、東からの朝日が入るように東面にハイサイドを設けました。
あまり使われなかった和室を、リビングの中心にしました。
北側にあった台所を、家の中心に。
朝は、東のリビングから日差しが入ります。
この押入れ部分にTV台をつけました。
リビングから、キッチンへ。
東の和室から、もう一つの和室。以前はここが暮らしの中心的な空間でした。
今回は、キッチンを中心に。
動線の中心です。
二間続きの和室が、
LKDとつながります。
もともとのキッチン。
背面の収納もしっかりとり、大黒キッチンができました。
北側の川に面するスペースには、ダイニングと、デスクを設けました。
LDKという配置が多いのですが、LKDにすることによって、このダイニング、デスクスペースを落ち着いた空間にすることができました。
玄関からの突き当りの洗面スペースへ。
収納の少なかった洗面所。
洗面便所を1室に。
普段の衣類まで収納できるように、可動棚を取り付けました。
寒かった浴室は、
ハーフユニットバスにしました。
竣工後、施主様からいろんなご意見をいただきました。
お迷惑をおかけしてしまった部分もありましたが、いただいたひとつひとつは、私の宝物です。
耐震工事により安心したこと、また断熱リフォームにより、暮らしやすい家になったこと。
また、収納スペースや、暮らしの動線について、竣工後気づいたらすぐにお電話いただき、細かく説明、感想をいただきました。
「娘が、自分で弁当つくって持っていくようになったんよ、ほんまは娘の方が料理上手なんですよ」
この話を聞いた時は、なんかじーんと来ました。
建築で暮らしが変わる。ここを目標にしてきました。
今まで、忙しい暮らしの中で暮らしてきた家、仕事を終え、これからが本番というところ。
一日一日、暮らしを満喫していただきたいと思います。
以前の暮らしの中心にあった1本の柱。
そこには、今までの思い出残すかのように、成長のあかしが刻まれていた。
設計をさせていただくご縁をいただき、お引渡しまで終わった時、
なんかこう、さみしい感覚が湧いてきました。
人生の登場人物として、登場させていただいたこと、ありがたく思います。
古かったけど、思い入れのある家が蘇りました。
これまでの暮らしを大切に紡ぎ、またここに新たに暮らしを刻んでゆきます。
ようこそ、始の棲家へ。
大阪府 堺市 泉北ニュータウン の 設計事務所 中古ストック を活用した 木の家 マンション 自然素材 耐震 断熱 リノベーション 西紋一級建築士事務所